絵描き人生のバイブル的な本3選

今回はゲーム業界で10年以上働いているイラストレーター/アニメーターである筆者のバイブル的な本を紹介したいと思います!
人体や動きのあるポーズの基礎が学べるラインナップになっています。
まるまる一冊模写した本!その経験が自信につながった

箱と円筒で描く モルフォ人体デッサン ミニシリーズ

人体の練習したいけど何を模写すればいいかわからないという人に一番オススメの一冊!
- 単純な形状で人体が構成されてる
- 鉛筆の線で描いてある
以上からアナログでの模写がすごくやりやすい本です。

ミニシリーズはクロッキー帳とサイズが近いので一緒にまとめてパッと開けるのもいい!
模写での練習に最適なのは「すでにデフォルメしてある絵」だと思うんですよね。
写真だと解像度が高すぎて情報が多すぎるのです。
模写の落とし穴なのですが、実は模写元の情報が多いほどその場で自分でデフォルメデザインを考えなきゃいけないという高度な技術を要求される状態になってしまっているのです。
だから箱や円筒など、人体を簡単な形状でとらえたお手本をたくさん載せてくれているこの本は模写に最適な技術書と言えます。
ノーカットで模写してる様子の動画(たまに鳥が映る)
この本は丸々一冊模写し終わってます。
(※顔のページだけ描きたい顔じゃなかったので飛ばしてます)
朝歯を磨く時間にかぶせるという形で歯ブラシを咥えながら描いていたら(行儀が悪い)自然と毎朝の習慣にすることができました。
「本一冊模写した!」という経験が自信につながったという点で思い入れの大きい本です。


美術解剖の本はこれ一冊あればOK


ソッカの美術解剖学ノート
絵描き向けの解剖学の本はこれ一冊あればOK!!
こちらの本は読み物としてもとても面白くて、読むだけで人体を描くときに大事な知識がついていくような内容になっています。
本ではまず恐竜の成り立ちから説明されます。
なんで恐竜から?というと…
人間も動物も体の構造はすべて「意味があって」その形をしているので、
その意味を知れば描き方を間違うことはない
というコンセプトのもと解説がされているからです。
例えば、くるぶしの骨は外側と内側どちらが上なのか?とか…。
ものすごく細かいことなんですが、骨の形がそうなってる理由を知れば二度と描き間違うことはありません。(ちなみに、くるぶしは「内側が上」が正解です)
くるぶしの両脇の骨のでっぱりは「足が左右に曲がってしまわないためのストッパー」です。
このストッパーがないと足は前後だけでなく左右にもぐにゃんぐにゃんに曲がってしまい、人間は立つことができなくなります。
では、足首を実際に左右に傾けてみましょう。左右には曲げづらいですよね。
実際に動かしてみると内側の方が少し曲がりやすいことがわかると思います。つまり「内側の方が可動域が大きい=ストッパーの位置が少し上にある」ということになります。
これでもう足首を描くときにくるぶしの骨の内側と外側どちらを上に描くかを間違えることがなくなり、足フェチは大歓喜です。
こんな風に一度知れば描き間違えなくなる知識が学べるため、模写をせずとも画力を上げることが可能です。
しかしこの本、とんでもなく分厚くてその分お値段もたいへん分厚いです。
ぶっちゃけ私も全部は読めていません。
でも暇なときにパラパラめくって目についたページを読んでいくだけでもどんどん知識がついていくので、一生を共にする本として手元に置いておきたい一冊です。
たけぇぇぇ!
でも、フルカラーかつ解説のイラストも知識も膨大なのでこの値段になるのは納得です。
アニメーション、動きのある絵が描けるようになる


アニメーターズサバイバルキット
アニメに関するバイブル的な本はこちら。こちらもとても分厚い本となってます。
アニメの基礎はまずこの本から。現役アニメーターならこの本を知らない人はいないのではないかと思います。



私はこの本に出会って歩きアニメの基礎をはじめて知りました。
歩きは実は難易度が高く、コツががたくさんあって難しかったけど丁寧に解説してあって技術アップできがのが嬉しいです!
この本も見ているだけで面白いですが、動きのある絵を描けるようになりたい人が模写するのにもすごく良い本だと思います。
モルフォ人体デッサンの紹介でも書きましたが、模写元の情報が多いほどその場で自分でデフォルメデザインを考えなきゃいけないという状態になってしまいます。
この本ならすでに動きを見せるためのデフォルメされた絵がたくさん載っているので、動きを表現するのに最適なデフォルメを学ぶことができます。
アニメーターだけでなく、動きのあるポーズを描けるようになりたい人にもすごくオススメしたい本です。


まとめ
スキルを身につけるにはチマチマと練習をくり返し、ひとつずつ知識を増やしていくしかありません。
技術書を手元に置くことはそのひとつの手段としてとても有効です。
ちょうど良いサイズ、ぱたんと開く作りのおかげで模写しやすい箱と円筒で描く モルフォ人体デッサン ミニシリーズ
本をパラパラとめくるだけでも知識がつくソッカの美術解剖学ノート
アニメを描く人なら必ず持っておくべきアニメーターズサバイバルキット
以上、絵描きのバイブル的な本3冊の紹介でした!